でん粉は、植物の葉で光合成されたグルコースがたくさん結合したアミロースとアミロペクチンからなる天然の高分子です。小麦・トウモロコシ・イネといった穀物類では種子に、ジャガイモ・サツマイモ・キャッサバといったイモ類では根や地下茎に貯蔵されています。 その中でも小麦でん粉は他の穀類、イモ類と異なり平均粒子径15~40μmの大粒子と2~10μmの小粒子の区分からなります。でん粉に水を加え加熱すると膨潤し糊化します。小麦でん粉を糊化させると老化しにくく、離水も少ないので粘度安定性の高い糊液をつくることが出来ます。
小麦粉には80種類以上のたん白質が含まれていますが、その中でもグリアジンとグルテニンは特に重要です。この2つに水を加えて捏ねることで、粘着力と弾力を併せ持った小麦粉特有のグルテンというたん白質を作りだします。小麦たん白とはグルテンのことと言ってもよいくらい特徴的な性質を持っており、製パンの骨格形成や、うどんのコシに強く影響を及ぼします。また生麩や焼麩の原料にもなっています。
麩は、小麦粉に含まれる植物性タンパク質のグルテンを加工したものです。生麩(なまふ)と焼麩に分けられ、生麩は、グルテンにもち粉を加え、蒸したりゆでたりして作ります。焼麩は、焼麩用のグルテンと良質な小麦粉で生地を作り、窯で丁寧に焼き上げます。
小麦アルブミンαーAIは、小麦粉から抽出した糖化抑制たん白です。 体内のでん粉分解酵素(アミラーゼ)に作用し、食事と一緒に摂取することで、食品に含まれる糖質の消化・吸収を遅らせ、食後の急激な血糖値の上昇を緩和させることができます。